日本語 | 繁体字

Step2: 収繭

蚕は蔟(まぶし)という道具の中に入り込んで繭を作ります。その蔟から繭を取り外して収穫する作業を収繭(しゅうけん)作業と言います。集絹された繭の中では蚕はまだ生きていて、この段階の繭のことを「生繭(なままゆ)」と呼びます。

集絹台では、それぞれの農家がどれだけの生繭を生産できたかを計測するという、農家の収入につながる重要な作業が行われます。それだけでなく、繭を作らずに死んでしまった蚕や、繭の中で腐敗して汚れた繭などの除去作業や、何粒の生繭で1kgになるかを数えて繭の大きさを調べる作業など、様々な作業が行われます。

絹糸を取る為の繭の場合は、集絹作業の後に熱風をあてて中の蛹が蛾になってしまわないように殺してしまいます。しかし、津和野式冬虫夏草になる蛹は生きていなければなりません。そのため、集絹作業の後、大急ぎで専用のコンテナに詰め替えられ、津和野町へと送り出されます。

蚕が蛹の状態であるのは通常であれば、ほんの数日。これを少しでも長くする処置をほどこしつつ、培養部員の時間との競争が始まります。

>Step3:切開へ

  • 群馬県・富岡製糸場で現在も使われている収繭台
  • 収繭台からの袋詰め
  • 養蚕業の盛んな時代、繭は白いダイヤと呼ばれていました