日本語 | 繁体字

佐伯潤東京支社長が代表取締役に就任

[ ] 2014年06月07日
PDF版ダウンロード(プレスリリース)

9回定時株主総会が開催されました。

2014年6月7日津和野町発、株式会社にちはら総合研究所(島根県・津和野町)の第9回定時株主総会が津和野町で開催されました。今回は取締役更改の時期にあたり、東京支社長の佐伯潤が代表取締役社長に就任しました。前任阿部伸一は代表取締役会長に就任、二代表体制で創業10年目がはじまりました。

佐伯潤代表取締役就任のスピーチ(全文)

今年はにちはら総合研究所がスタートして10年目という節目の年になります。その節目の年にあたって、今一度、我が社の存在意義について考えをめぐらせてみました。いま、我が社が売上を築いているのは冬虫夏草の販売によるところがその殆どではあります。しかし、忘れてはならないのは、本社の表に蚕慰霊碑が建立された通りに、我が社は養蚕業に携わっている企業である、ということです。1990年代初頭に故木村治日原町長が日原町の地場産業である養蚕業の復興を目指して養蚕業の新しい姿を求めたことに、我が社の原型があることは、我が社の社名に「にちはら」を頂いている事実に問うまでもなく、厳然たる事実であります。

さて、養蚕業が明治以降の我が国の近代化の大きな原動力となったことは言うまでもないとともに、現代における我が国の養蚕業が衰退の一途をたどり、もはや風前の灯であることもまた、現実であります。この養蚕業に携わりつつ、まだまだ微弱ではありますが、我が社の業績が上昇傾向にあることについて、考えてみたいと思います。

今から6年ほど前、にちはら総合研究所という会社に関わりをもった当時、私はひとつの疑問、あるいは迷いを抱いていました。それは、健康食品という市場において冬虫夏草という素材はどれだけ定番として根強い基盤が作れるのか。あるいは、冬虫夏草は一つの弱小企業がただそれのみに着目し、他の素材には目もくれずに追及し続けてよい素材なのか。といった疑問でした。というのも、市場に出回っている冬虫夏草は、偽物の混入を常に疑わなくてはならない天然物と呼ばれる輸入品か、効率重視で工業製品的に大量生産される廉価素材か、あるいは、数あるサプリメントのバリエーションの一つとして製品化されているもの、そのような印象しか無かったためです。これは、当時の私が未熟で、不勉強であったため、という原因が根底にあったにせよ、その事で私は我が社の将来に不安を持ち続けていました。

しかし、いま、我が社が進出し、また、進出しようと努力している市場はどれだけの規模でしょうか。健康食品市場はもとより、漢方薬局、医療機関、動物病院、外食産業、食品市場、そして、海外にも打って出ようとしています。その根底には、我々の冬虫夏草は必要とされている、という事実が存在するように思います。
我々の冬虫夏草の最大の武器は、完全国産で、安心安全な、冬虫夏草である、という点です。我が社の現在の得意先は我々に単に冬虫夏草を求めているのではない、純国産の高品質な冬虫夏草であるというところに価値を見出して頂いていると信じています。

そして、この純国産の高品質な冬虫夏草の根本にあるのが、国産の蚕蛹であり、そこに我が国の養蚕業の必要性の一端を見出すことができると思います。粒ぞろいの繭、健康な蚕蛹を生み出すことができる我が国に残る養蚕業、その技術力の高さについては、この場では多くを語りませんが、そのクオリティの高さは我が国の養蚕業の誇りです。

必要や、品質に対する期待は、技術を高度化させる力です。そして、この力こそが、我が国の高度な農業の骨格であると思います。にちはら総合研究所は農業に携わる企業です。今こそ、我々は我が国の農業企業としてのプライドを明確に持つべきです。

衰退していく養蚕業と相対し、我が国の養蚕業を守る力、新しい養蚕業の活路を切り開く力、そして、我々の故郷、津和野を盛りたてる力となるべく、一同の力を結集させる、それが10年目を迎え、次なる時代に踏み出すにちはら総合研究所のあるべき姿であると考えています。

まだまだ中小企業どころか、零細企業でしかない、にちはら総合研究所ではありますが、20数年前に木村治町長が描いておられたビジョンは、まさに日本の養蚕業の未来を捉えていたと思います。そのような産業がこの津和野の土地に生まれ、ようやく二本の足で歩き始めた時期に社長の任に就くことに大きな責任を感じずにはいられません。しかし、にちはら総合研究所でともに働く方々、にちはら総合研究所を応援してくださる方々が共に歩んでくださる限り、その道に起伏があればそれを均し、穴があればそれを埋める。そのようにしてにちはら総合研究所と、津和野の産業と、我が国の養蚕業の、まだまだ細く頼りない道かもしれませんが、そこに磐石なる道筋を作っていくのが私の使命と心得、努力してまいる所存です。どうぞ宜しくお願いいたします。