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福島県田村市産、春蚕期生繭の放射能検査について

[ ] 2014年07月02日
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ヨウ素、セシウム、検出されず

2014年7月2日東京発、株式会社にちはら総合研究所(島根県・津和野町)は2014年6月30日に福島県田村市を管轄するJAたむらから6農家、730kgの生繭を調達しました。

収繭作業終了後、JAたむらの大山友一専門専任営農指導員と、にちはら総合研究所の佐伯潤代表取締役は、一般社団法人材料科学技術振興財団(MST)福島分室へ各養蚕農家から抽出した必要数量の検体を持ち込み、放射能検査を委託しました。

2日後の、2014年7月2日夕方にMSTからにちはら総合研究所東京オフィスへ検査結果速報が送達されました。検査結果では、ヨウ素131、セシウム134、セシウム137の各核種について、12~13Bq/kgの検出限界濃度(※1)を下回り不検出と判定されています。この結果は当社が諸般資料から勘案し設定した当社基準値である20Bq/kgを充分に下回るもので、福島県田村市産の春蚕期生繭についてその全量を正式に受領いたしました。

正式な検査結果はJAたむらに対して発行され、当社はJAたむらから当該検査結果を受領次第、その結果を当社ホームページで公開する予定です。

「福島県田村市の養蚕農家の皆さまが、これまで原発事故の風評被害とも思われる生繭買取価格の低迷で受けられた苦労はどれほどのものかと思います。ただ、今回の最新の検査結果によって、安全性が確認されたわけで、今後は、私がこれまで扱ってきた繭と比較しても最高クラスの品質と言える田村の繭で、日本の養蚕業復興のために精一杯努力をし、田村の養蚕農家の皆さまの技術と矜持に応えていきたい(佐伯潤代表取締役)」

本日より福島県田村市産の春蚕期生繭は津和野町にて切開作業が開始され、7月末頃には切繭が出荷され、9月上旬には内部の生蛹を用いた冬虫夏草が収穫期を迎える予定です。

※1:1農家あたり生繭30粒という設定で検体抽出をした結果、蛹の肥大度合の差異により検体容量に差異が生じたといった事由により、検出限界濃度に若干の振れ幅が生じています。